関節リウマチ

リウマチを受け入れることが第一歩

リウマチの治療中は、食事や動作など日常生活の中でも注意する点がいくつかあります。せっかく信頼できる医師のもとで治療をはじめても、患者さんが普段の生活で気をつけられなければ、リウマチの進行を早めてしまうことがあるのです。

リウマチを受け入れリウマチ療養に専念すること

患者さんのなかには、自分がリウマチであることを認めないで、自分は健康だといいきかせ健康な人と競ったり、無理な運動をしつづけたりする方がいますが、それではかえってリウマチが悪くなってしまいます。リウマチを受け入れるということは、自分の現在の状態を正しく認識し、それに必要な治療を真面目に受けるということです。そのほうがはるかに予後もよくなります。

 

からだの異変が起こった場合にはすぐ主治医に連絡をする

リウマチ患者さんのなかには連絡を遠慮される方がしばしばいらっしゃいますが、そのために治療が遅れたり、軽い関節の変形が悪化してしまったりと、早めに処置すれば予防できたり治ることが遅れがちになってしまうので、少しでも異変があった場合には、すぐ主治医に連絡するよう心がけてください。

 

全身の関節の動く範囲を毎日確認する

「結婚式に出席して万歳三唱をしたら手があがらなかった」「久しぶりに高いものを取ろうと思って手を上げようとしたらあがらなかった」など、痛みがなくても知らず知らずのうちに関節の動く範囲が狭くなってしまうということが起こります。それを防ぐためにも自分の関節がどのくらい動くのか毎日確認するようにしましょう。

 

 

 

運動と安静のバランスが大切

ときにはサボることもリウマチ患者さんにとっては必要です。リウマチは天候の影響を受けやすい病気です。したがって昨日、おとといはとても調子がよかったのに、今日は前線が通過して雨が降る。そういうときに突然、全身の関節が痛んで動かなくなる、ということがあります。そんなときはできるだけ無理をしないでください。一日中じっとして、たとえば会社も休めるときには休ませてもらうなど、工夫をして体調が悪いときには無理をせず、体調が戻ったときには、それをある程度、取り戻すように運動や仕事に従事してはいかがでしょうか。この運動と安静のバランスは非常に大切で、長年リウマチと上手に付き合って元気に暮らしている方は、運動と安静のバランスを自分なりに会得している方が多いのです。

 

将来に希望を持ち明るく生きること

楽天的な生き方とか言葉はいろいろありますが、将来を悲観せずに明るく過ごしてほしいと思います。日常生活を自分で注意して過ごせば、健康な人とほとんど同じ生活を維持できる患者さんは多くいますし、一生を元気に暮らしていくことも可能です。明るく生きて良く笑う方は痛みもやわらいで軽くなります。たとえば歌を歌ったり、テレビを見て思いっきり笑ったりして過ごすと痛みもやわらいできます。これは医学的にも証明されていますので、将来に希望を持って、楽天的に明るく生活していけると良いです。